2013年終盤、カーオーディオ業界を大いに湧かせた新製品、カロッツェリアX・RS-A09X。このニューモデルの実力に迫るべく、全国の有名プロショップへのインタビューを敢行している当シリーズ。今週は、高知の名店、ガレージショウエイの吉岡さんにご登場願った。
ところで吉岡さんはそもそも、RS-A09Xのベースになってる4chモデル、RS-A99Xを高評価している1人だ。パイオニアカーサウンドコンテストにエントリーしたデモカーに搭載されていたパワーアンプは、RS-A99X。スピーカーとパワーアンプには何を使っても良いというレギュレーションの中で敢えてA99Xを選ぶほど、同アンプの実力を買っていた、というわけだ。
「パイオニアカーサウンドコンテスト出場車両にカロッツェリアXのパワーアンプを使うようになったのは、RS-A99Xが登場してからですね。価格と品質が合致した、コストパフォーマンスの高いパワーアンプだと思っています。パワー感がもう少しあれば、とは思っていたのですが、音色そのものは一級品であることは間違いないですよね」
その吉岡さんの目(耳)には、RS-A09Xはどのように映ったのだろうか。
「初めて音を聴いたのは、デリバリーが開始された直後、開催が迫ってた『まいど大阪』(11月17日開催)の1週間前です。同イベントにエントリーしていたクルマ2台に付け替えて聴いてみました。どちらもA99Xからの交換でしたので、A99Xとの違いを聴き比べることができましたね。
音の艶、厚みが相当に向上していると感じました。情報量も多くなっています。なにより、A99Xで物足りなく感じていたパワー感が向上していることには、好感を持ちました。
ダンピングファクターの向上も顕著ですよね。そのことが、音に対していろいろな部分で効いています。スピーカーをしっかり駆動させ、しっかり止める。音を正確に再現してくれるアンプです。価格も上がっていますが、性能アップに対して納得できる範囲だと思います」
次には、RS-A09Xの攻略法について聞いてみた。
「これまでRS-A99Xを使っていた人が買い換える時の話ですが。すべてのスピーカーをA09Xで鳴らすのが理想ですけれど、そうは言っても、いきなり4台導入するのは予算的に辛いですよね。なのでまずは、1台のA99Xを下ろして、それに換えてA09Xを2台入れる、ということでいいと思います。この時、そのA09Xでどのスピーカーを鳴らすか。この選択に大いに頭を悩ましてほしいですね。低域のスピーカーに使っても、中域、高域のスピーカーに使っても、それぞれでA09Xの良さが味わえると思いますよ。途中でワイヤリングを変更して、違うスピーカーを鳴らしてみるのも楽しいかもしれませんね。まずは2台入れて、その2台が全体にどう変化を与えるか、その部分を味わい尽くしてほしいと思います。段階を経て導入台数を増やしていくと、それぞれでの音の変化を体験できますので、むしろお得だと思うんですよね」
最後に、まとめていただいた。
「RS-A09Xは扱いやすいアンプだと思いますよ。今使っているアンプから付け替えて、普通に使って、そのままA09Xの良さを味わえると思います。ただ敢えて言うなら、ケーブルはぜひとも良いものを使ってほしいですね。ケーブルもオーディオユニットですから、ハイエンドの音を追求するなら、ケーブルもハイエンドモデルを使うべきです。そうしないと、せっかくのA09Xの性能を十分に引き出せませんから、もったいないと思いますよ(笑)」