ドイツの高級車、アウディのウルリッヒ・ハッケンベルク技術開発担当取締役。同取締役が、その地位を辞したことが分かった。
これは12月3日、アウディのドイツ本社が明らかにしたもの。「アウディの取締役会は、ウルリッヒ・ハッケンベルク技術開発担当取締役の辞任を承認した」と発表している。
ウルリッヒ・ハッケンベルク取締役といえば、「技術による前進」を起業スローガンに掲げるアウディの技術面を率いてきた人物。世界のモーターショーでのアウディの新車発表の際には、ステージ上にはほぼ、同取締役の姿があった。また、同取締役は、フォルクスワーゲングループの全ブランドの開発部門を統括する立場にあった。
そのウルリッヒ・ハッケンベルク取締役の辞任の理由は何か。アウディは一切、コメントしていないが、フォルクスワーゲングループの排ガス不正問題の責任を取った形と見られる。
フォルクスワーゲングループ取締役会のマティアス・ミュラー会長は、「ウルリッヒ・ハッケンベルク氏が、フォルクスワーゲングループ全体の技術開発部門に大きな影響を与えてきた」と述べ、同氏の功績を讃えている。