アウディ(Audi)は11月9日、新型高性能電動SUVの『SQ8 e-tron』と、新型高性能電動SUVクーペの『SQ8 e-tronスポーツバック』を欧州で発表した。
両モデルは、高性能電動SUV『e-tron S』と高性能電動SUVクーペ『e-tronスポーツバックS』の改良新型になる。アウディは改良新型を発表するタイミングに合わせて、両モデルの車名を変更した。
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内燃エンジン搭載の『SQ8』は、アウディのフラッグシップSUV『Q8』の高性能な「S」モデルだ。今回の車名変更は、アウディの電動SUVと電動クロスオーバー車のトップパフォーマンスモデルと明確に示すのが目的になる。
◆ブーストモードでは最大トルク99.2kgmを獲得
EVパワートレインは、モーターをフロントに1個追加し、リアの2モーターと合わせて、合計で3モーターとしているのが特長だ。リアアクスルのモーターと電動トルクベクタリングを改良し、性能を引き上げている。
リアアクスルのモーターは、磁場を生成するコイルを12個から14個に増やした。その結果、モーターは同じ電気入力で、より強い磁場を生み出し、より多くのトルクを発生できるようになった。同時に、電気モーターが発電するのに必要なエネルギーも少なくなり、航続拡大につながるという。
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ブーストモードでは最大出力503hp、最大トルク99.2kgmを獲得する。2モーターの「55 e-tron」グレードの最大出力408hp、最大トルク67.7kgmに対して、パワーは95hp、トルクは31.5kgm引き上げられた。SQ8 e-tron、SQ8 e-tronスポーツバックともに、最高速は210km/h(リミッター作動)とした。
バッテリーは、蓄電容量114kWh(正味容量106kWh)。1回の充電での航続は、SQ8 e-tronが最大494km、SQ8スポーツバック e-tronが最大513km(いずれもWLTPサイクル)としている。
◆ベース車両に対して39mmワイドなボディ
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エクステリアは、 アウディの4つのリングが新デザインに。プロジェクションライトシングルフレームも採用した。Bピラーには、 Audiのロゴととともに、モデル名があしらわれる。
エアロダイナミクス性能を引き上げる改良を施した。SQ8 スポーツバック e-tronでは、リアにスポイラーを追加している。ボディサイズは、全長4915mm、全幅1976mm、全高1631mm(SQ8 e-tron)/1617mm(SQ8 スポーツバック e-tron)。ベース車両の『Q8 e-tron』と『Q8 スポーツバック e-tron』に対して、39mmワイドで、2mm背が低い。2928mmのホイールベースは共通だ。
後席の足元には、大きなスペースを確保した。荷室容量は569リットル(SQ8スポーツバック e-tronは 528リットル)。フロントの収納スペースには、62リットルの容量がある。
◆足回りの改良で走行性能が向上
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衝撃の吸収をコントロールするエアスプリングサスペンションを標準装備する。車高は走行状況に合わせて、最大で76mm変化する。車両の横方向のダイナミクスを最適化するために、エアスプリングのチューニングが見直された。
さらに、新しいエレクトロニック・スタビリティ・コントロール(ESC)により、とくに狭いコーナーでの操縦性が向上しているという。プログレッシブステアリングにも改良を施した。ステアリング系統のギア比を変更し、繊細なステアリング操作でも、ステアリングのレスポンスが大幅に向上した、と自負する。
ダイレクトステアリングレシオの効果は、フロントアクスルの高剛性サスペンションベアリングによって支えられている。ステアリングの動きがよりダイレクトに車輪に伝わり、ステアリングからのフィードバックも改善された。シャシーの制御システムはすべて再チューンされ、バランスを追求している。
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