ヤマハ発動機は、企業ミュージアムである「コミュニケーションプラザ」で、1992年に発表したF1エンジン搭載のスーパーカー「OX99-11」を12月まで展示する。
「OX99-11」は当時、ヤマハ発動機が参戦していたF1マシン用V型12気筒3500ccエンジンを搭載し、車体中央にドライバーズシートを配置したミッドシップのスーパーカー。
車体にカーボンモノコックフレームを採用、ハンドメイドのアルミ製ボディで軽量化を徹底追及した。また、究極まで空力を追求した流麗なスタイルは、日本を代表するカーデザイナー由良拓也氏が手がけた。
一般道路を走行できるGPスーパーカーとして開発した「OX99-11」は、発表後間もなく、世界的な景気後退によってスーパースポーツカー市場が急速に落ち込み、日の目を見ることはなかった。
ただ、ヤマハの名で市販を公表した唯一の四輪車として歴史にその名を刻んでいる。同社は2019年ごろ欧州で四輪車市場参入を目指して新型車の開発に着手しており、今回の東京モーターショー2015にもコンセプトカーを出展した。四輪車市場本格参入を前に、ヤマハ幻の四輪車をアピールする。