ホンダの海外向け高級車ブランド、アキュラは10月27日、米国ラスベガスで11月1日に開幕するSEMAショー16において、新型『NSX』のレーシングカーを輸送するトレーラーを初公開すると発表した。
このレーシングカーは、新型『NSX』ベースの『NSX GT3』。同車は、新型NSXをベースに、FIA(国際自動車連盟)のGT3レギュレーションに適合させたレーシングカー。2017年シーズンの実戦デビューを目指す。
ミッドシップには、新型NSXと同じ3.5リットルV型6気筒ガソリンツインターボエンジンを搭載。エンジンブロック、ヘッド、バルブトレイン、クランクシャフト、ピストン、ドライサンプオイル潤滑システムは、市販車から流用する。トランスミッションは、6速シーケンシャル。
NSX GT3の市販車との最大の違いは、ハイブリッドシステムが搭載されない点。エンジンのパワーだけが後輪を駆動するMR(ミッドシップ・リアドライブ)車となり、市販車の新型NSXの特徴である前/後輪へのモーターパワーのアシストはない。これは、FIAのGT3レギュレーションが、ハイブリッドと4WDを禁止しているため。
SEMAショー16では、このNSX GT3を輸送するトレーラーが初公開される予定。アキュラとジミー・シャイン・ワークショップが共同開発したカスタムトレーラーは、シャシーデザインが、NSX GT3のロールケージをモチーフに。20インチのホイールは、アキュラのSUV、『MDX』の純正用品を流用した。
車両の積み下ろしは、12ボルトのバッテリーによって、2個の油圧ポンプを駆動して行う。全長は7m以上、全幅はおよそ2.8m。車体はNSX GT3と同じパールホワイトで塗装された。MDXの2017年モデルに牽引され、サーキットに向かうという想定だ。