近年日本でもトレーラーハウスの販売の実績の伸びが目覚ましいそうだ。そのリーディングカンパニーでもあるインディアナ・RVのブースでは、日本の道路事情に合わせたニューモデル、『エメロード406Vエディション・プレミアム・フリースタイル』などを展示していた。
近年750kgグラム以下の重量の、けん引免許を必要としないキャンピングトレーラーを中心に、かなり販売台数が伸びているのだという。しかしその多くは輸入車。日本の実情に合っていないものも少なくない。
例えば、キッチンで使うガス。海外からくるものはほとんどプロパンガスを用いるタイプだ。しかしながら現状日本では、プロパンガスをキャンピングカー向けに供給してくれなくなっている。そうした輸入モデルを販売する会社の中には自社の販売車両に関しては取次いでくれるケースもあるが、その販売店にボンベを持ち込み、充填してもらうといった対応になるという。
その点、ユーザビリティを考慮してインディアナ・RVのモデルは、カセットガスで火を使えるようしてあるのだ。また東日本大震災以降、災害時のような万が一の自体でもプライバシーが確保でき、電源を確保できる点で注目されるケースも増えているため、外部電源がない場所でも電源が確保できるようソーラーパネルなども標準装備。まさに日本のための装備を標準装備して販売しているのだ。
昨年発売になったマツダ『CX-8』でもオプションでヒッチメンバーを選べるようになるなど、身近になりつつあるキャンピングトレーラーだが、今回のキャンピングカーショーでは、さらに独自のモデルを展示紹介していた。
それがエメロード406Vエディション・プレミアムだ。日本の道路事情に合わせた左側エントランスを設けたキャンピングトレーラーなのだ。かつてイギリス製のモデルで右ハンドル左側通行用のモデルもあったそうだが、キャンピングトレーラーとしては数十年ぶりの復活なのだそうだ。
「今回のキャンピングカーショーに合わせて仕上げました。製造しているのはフランスのトリガノ社で、本拠は、スキーなどでも有名なシャモニーの近くにある寒い場所です」
「最新のモデルでは断熱材も高密度なものにしましたので断熱性能ではかなり自信があります。国内に持ち込まれた後、日本仕様の装備を追加していますが、この個体に関してはまだプロトタイプですので、もう少しに詰める必要があります。例えばソファは、日本人が使うにはやや座面が長すぎます」
「実は今回のキャンピングカーショー前半の2日間で、このモデルだけで2台注文をいただいています。ほかのモデルは在庫がありますが、これに関しては5月ごろから納車できればと考えています」と担当者は話す。
トレーラーハウスだと、普通のキャンピングカーほどはエントランス位置は気にならないかもしれない。なぜなら、トレーラーハウスで過ごす時間はおそらくキャンプ場のような場所であり、走行時の使い勝手はあまり関係ないからだ。しかし、それでも、この国の道路事情に合わせてあるというのはとても心強い。