カーオーディオ製品は、どう取り付けるかでその性能を十分に引き出せるか否かが変わってくる。果たして、そこにはどのようなセオリーがあるのだろうか。当コーナーでは、その1つ1つをじっくりと解説している。現在は、ツィーターの取り付け方について考察している。
今回も先週に引き続き、ツィーターを“Aピラー”と“ドアミラー裏”に取り付けるとき、それぞれでどのような利点や不利点があるのかを考えていく。今回は、取り付けの“手間”について解説する。
さて、ツィーターを“Aピラー”もしくは“ドアミラー裏”に取り付ける際の手間は、純正位置に埋め込むとき(汎用の取り付けブラケット等が使える場合)、またはダッシュボード上にポンと置くように取り付ける場合と比べると、そこそこに掛かる、というのが実情だ。つまり、取り付けコストもそれなりにかさんでくる。
しかし、ドアスピーカーをドアの内張りパネルを改造して取り付ける場合と比べると、そこまでの手間は掛からない。もちろん仕上げ方にもよるので一概には言えないが、加工する面積が少なくてすむことや、内部の加工もそれほど多くを必要としないので、実のところは案外に手間の掛かり具合はライトだ。
また、もしも加工した内張りパネルを純正状態に戻そうとするときにも、“Aピラー”と“ドアミラー裏”の純正パネルは、ドアの内張りパネルと比べたら、実はそれほど高価なパーツではない。その点でもハードルは高くはないのだ。
なので、“Aピラー”と“ドアミラー裏”は、ツィーターの取り付け場所の候補としてのおすすめ度合いはなかなかに高い。音質向上的な利点が多くありながらも、手間や出費は案外に少ない。費用対効果が結構高いのだ。
また、見た目の点でもスマートだ。特に、ダッシュボードの上にポンと置く場合と比べて、内装パネルとツィーターが一体化する分、すっきりした仕上がり感を得やすい。また、仕上げ方にこだわったり造形を工夫するなどで、よりカッコよくフィニッシュさせることも可能となる。
このように、“Aピラー”または“ドアミラー裏”は、ツィーターの取り付け場所としてメリットが多い。検討する価値はなかなかに高い。参考にしていただきたい。
今回はここまでとさせていただく。次回もツィーターの取り付けに関することについての考察を続行する。お楽しみに。