#25:
「DIATONE SOUND.NAVI」Part.3
今回は、「DIATONE SOUND.NAVI」の調整機能に関する松居さんのインプレッションをお届けしたい。音の良さについて評判の高いこのモデル。調整機能はどうなのか…。じっくりとお読みいただきたい。
前回に続き、「DIATONE SOUND.NAVI」についての感想をお話させていただく。今回は調整機能についてのインプレッションをお送りしたい。
詳細な調整をするためにはまず、プレミアムモデル1台に1枚付いているSDカードを挿入し、パスワードを入れて初めて調整領域に到達できる。またそのカード抜くとシークレットな状態になるという仕組みだ。
内容は、コンピューターを接続して調整するDA-PX1より進化していて、値を入力した時点で反映される仕組みに改良された点は好ましい。聴感上で判断する場合、DA-PX1のように数値を書き込んだ後に本体に書き込む作業をするタイプのオペレーションでは今ひとつノリ切れない感覚があったが、このモデルからは直観的な操作感になったといえる。
ミュート機能も、そのまま別の項目へ移動しても(レベル調整から、イコライザー調整へ移動)機能が解除されない。集中力を喪失させない配慮が行き届いている。
ところで僕は、ほとんどの場合、調整を外部電源で行う(エンジンを動かさない状態で行う)。S/Nの良い環境で調整を行うことで、微妙な音の変化を見落とさないためだ。
このモデルはS/Nが極めて良く純度の高いトーンを持っているので、クロスオーバーのポイントをいろいろな位置で試す場合、ドライバーユニットの動きをつかみやすいのではと思う。そういう意味で色々なスピーカーでクロスオーバーポイント & スロープの調整について、トライアルしなおしてみたいと思っている。また高級パワーアンプとの組み合わせも試してみたいとも思っている。
というふうにオーディオとしての性能はとても素晴らしいのであるが、ナビについては問題もある。ナビ音声の割り込み方にデリカシーがない。ナビ音声を割り込ませる時の音楽をミュートする動作にデリカシーが欠如している。上品な音色とは対照的でもある。これについては早急に改善を望みたいし、すでに販売されているセットについてもファームウエアーをアップデートする形で対応を望みたい。
スピーカーシステムとの組み合わせの事例はまだ数少ないし、先にも触れたパワーアンプとの組わせ経験がないので可能性についてはまだ未知なところが多いが、これからいろいろ楽しみたいと思わせてくれるユニットであることは、間違いない。
※NR-MZ60シリーズにはHDMI接続端子(車載用Type-Eコネクタ)を装備しているので、専用ケーブルで接続可能の車載用ブルーレイ ディスクプレイヤー『BD-P100 ¥105,000』接続することでブルーレイディスクならではの高精細な映像を車内で楽しむこともできる。