縦に積み重ねたパワーアンプレイアウトを導入した個性的なラゲッジを持つbB。そんなカスタムマシーンはフロントステージにも見どころ満載。山形県のCar's Factory STILがアイデアを注入したフロント3ウェイのレイアウトはラゲッジに負けない完成度だ。
◆フロント3ウェイ化を果たし大好きのボーカルの厚みをアップ
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《ドライブ中に心地よい音楽を聴く仕様を目指したbB。インストールのアイデアやデザインの斬新さなど、見どころの多い車両だ。》
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《中域の厚みを引き出すためミッドレンジを加えた3ウェイのシステムを組んだフロントステージ。取り付けもスマートそのもの。》
個性的なラゲッジデザインを作り上げたbBだが、フロントステージはあくまでもオーナーが「自分のために良い音を聴く仕様」を目指したという。チョイスしたスピーカーはグラウンドゼロの3ウェイ。ミッドバスのGZNK165SQをドアにアウターバッフル化、トゥイーターのGZNT25SQをAピラーに、そしてミッドレンジのGZNM8-SQはエアコンの吹き出し口にビルトインした。
ハンドメイド時代にはフロント2ウェイで音作りを実施していたが、「中域の厚みをもっと出したい」と今回のインストールではミッドレンジの追加をオーダー。良く聴いているというルーマニアのアーティストであるアレクサンドラ・スタンなど、好みのサウンドをよりリアルに聴く仕様を作り上げた。
豊かにサウンドステージが広がるコクピットで、ドライブミュージックを存分に楽しむ、そんな楽しみ方を狙ってオーナーが作り上げたのがこのクルマのだ。前回紹介したサブウーファーも車室内側に向いているのも低音まで含めたトータルサウンドをコクピットで楽しむため。とにかく良い音を聴くための使用が出来上がった。
◆エアコン吹き出し口にビルトインしたミッドレンジに注目
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《ドアのアウター加工にはイエローのバッフルを効果的に使った処理が光る。コクピットのアイキャッチにもなっている。》
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《ダッシュのエアコン吹き出し口にグラウンドゼロのミッドレンジをビルトインする。サイズもぴったりで違和感なく収まっている。》
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《Aピラーにはトゥイーターをインストール。ピラー全体の張り替え処理に加えトゥイーター周辺にはわずかな角度付けも施された。》
フロントスピーカーの取り付けで注目なのはグラウンドゼロのミッドレンジであるGZNM80SQをダッシュ両端にあるエアコン吹き出し口にビルトインしたレイアウトだ。3ウェイ化をプランしている時、ふと思い立って「エアコン吹き出し口にミッドレンジが入るんじゃ無い?」とサイズを測ってみたのがきっかけ。するとグラウンドゼロのユニットは測ったようにどんぴしゃサイズだったという。取り付けてみると元々スピーカー用のスペースだったように完璧なフィット感が完成した。周辺には反射する遮蔽物なども少なくサウンド的にも有利なロケーションとなった。
ドアのアウターバッフルはドアの純正ラインを取り入れつつ、バッフル面にはこのクルマのテーマカラーにもなっているイエローのカラーリングを取り入れ、ドアデザインを華やかに見せている。トゥイーターはAピラーの高い位置にセット。ドライブ中に好きなアーティストが目の前に現れる確かで高い定位を引き出すため、条件の良い取り付け位置を吟味してチョイスした。
◆ドアデザインは要所にイエローを配置してカスタム度も高レベル
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《ドアのデザインはバッフル部と上部に差し色的にイエローを使った処理。デザインも純正のドアのラインを崩さないスタイル。》
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《ドア上部に取り付けたフレームにはグラウンドゼロのロゴを施したイエローのプレートをビルトイン。ドアのアクセントとした。》
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《印象的なアンプのレイアウトに注目して欲しいというオーナーの家口さん。次は「外向き」「外装ドレスアップ」も手がける予定だ。》
コクピットまわりのカスタムで見どころとなるのはドアだ。先にも紹介したアウターバッフルには、イメージカラーとなるイエローを使ったバッフル処理を施す。純正のドアデザインに見事の融合するデザインのアウターバッフル形状でバランスも良いデザインを作る。
さらにドアの上部には三角形のフレームを切り出し、ここにグラウンドゼロのロゴを配したイエローのパネルを埋め込むドレスアップ処理を施す。ドア下部のバッフルと対比するようにデザインされたドア上部の造形が、ドアのカスタム度をぐっと高めている。
グラウンドゼロのユニット群で統一し、デザイン的にもキーカラーのイエロー×ブラックを効果的に使ったデザインで、トータルコンセプトをしっかり備えたカスタムを完成させた。今後は外向きサウンドにも注力してシステムアップを進めていくとか。ますますの進化が楽しみなカスタムマシンだ。