やり過ぎないカスタムをテーマにしたデモカーとしてプリウスを作り上げた福井県のcustom&car Audio PARADA。フラットに組みながらも見せ所をしっかり押さえたラゲッジに続いて、フロントステージにもアイデアを込めたインストールデザインが施された。
◆必要最小限のカスタムで効果的なスタイルを作り上げる
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《カジュアルなテイストのカスタムスタイルを新たに提案したデモカー。抑えたカスタム処理ながらアピール度は満点だ。》
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《コクピットも手数を押さえたカスタムスタイルを投入。見どころとなるのはドアのアウターバッフルとAピラーだ。》
「カジュアル」をテーマにしたやり過ぎないカスタムインストールを施したプリウス。ラゲッジに続きコクピットまわりも手数を抑えたシンプル系のインストールで新しいカスタムスタイルを提案した。ドアのアウターバッフル、さらにはAピラーへはトゥイーター+ミッドレンジのインストールを施すが、必要以上のヘビーカスタムは控えセンス溢れる繊細な処理で仕上げているいのが特徴。しかし、サウンド面には徹底してこだわり。スピーカーユニットにはフラックスのマエストロシリーズの3ウェイモデルであるMC361をチョイス。徹底した高音質とカッコ良さのために必要な部分への最小限のカスタムを両立させたインストールとした。
◆5層構造のアウターバッフルにフラックスのミッドバスを設置
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《5層構造という手の込んだカスタム処理が施されているアウターバッフル。アクリルやMDF、レザーなどを駆使した構造が美しい。》
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《純正ドアとのマッチングも良いアウターバッフル。ドアポケットは撤去すること無く実用性を確保しているのも見どころ。》
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《ドア上部はブルーの人工スエードを使って張り替え処理。大幅なデザイン変更なしでもここまで違いが出せるという例となった。》
コクピットのインストールでは最大の見どころとなるのはドアのアウターバッフルだ。ブラックのシンプルな振動板を持つフラックス・マエストロシリーズのミッドバスをインストールするバッフルは、複雑な5層構造を採用して見どころ満点。スピーカーの周囲にはブルーの人工スエードを使ったパネルを設置、手前側にはアクリルやLEDを使った積層構造を作り、奥行きのあるバッフル形状を作り出している。さらにイルミ色もブルー系やホワイト系を使い分けることで光にも変化を付けている。また、ドアパネルに接合されるバッフル外周のフレームは台形の構造を作り、グレー系のレザーで処理。純正ドアパネルとの一体感も見事に作り出した。コクピットの最大の見どころとも言えるアウターバッフルを存在感満点にドレスアップしている。
またドア上部はブルー系の人工スエードを使って張り替え処理。テーマカラーともなっているブルーの同系色でコントラストを付けて、ドアのデザイン的な統一感を引き出している。
◆Aピラーに2ウェイを凝縮させる存在感ある取り付け
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《Aピラーにはマエストロシリーズのトゥイーターとミッドレンジをインストール。三角窓を隠すこと無い絶妙のレイアウト。》
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《スピーカー周辺のデザインにもこだわって、ピラーとスピーカーバッフル面を美しく融合させている。》
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《ヘッドユニットにはケンウッドのナビを使う点でも普段使いを考えたシンプルシステムを心がけている。》
Aピラーへのトゥイーター+ミッドレンジのインストールスタイルもやり過ぎないカスタムらしい処理が施されている。マエストロシリーズのミッドレンジ(7.6cm径)はそこそこの存在感。しかしプリウスのAピラーには三角窓がある形状を採用しているので、このY字型の接合部分をうまく使ったインストールデザインが施される。やや三角窓側に張り出すものの、窓からの視界をしっかりと確保しているところも特徴。ミッドレンジと隣接するように前方側のピラーにトゥイーターをインストールし中高域の音源を集中させる作戦。両スピーカーをつなぐように滑らかな面が作られた周辺デザインもシンプルで美しい。ピラーの膨らみと合わせるようにエッジを立ててスピーカーからの音を反射させない処理でもデザイン性を発揮する。
システム的には、ナビをヘッドユニットとして用いヘリックスのプロセッサーを使ってサウンドをコントロールする手法。普段使いもスマートで、なおかつ音が良いという狙いもピタリと反映させている。やり過ぎないカジュアルなカスタムスタイルで車内を彩るには絶好のスタイルが完成した。新たなカスタムスタイルを模索しているユーザーにも気になる仕様になること間違いなしだ。