日本を代表するオーディオカーイベントの1つ、『ACG 2019』の開幕が迫ってきた。その全日程が発表されたこのタイミングで、当イベントの楽しみ方をガイドする特集を2回にわたってお贈りしている。後編となる今回は、各クラスの見どころ等々を解説していく。
最初に、ドレスアップ系のクラスから紹介していこう。大きく2クラスが用意されている。1つが『ACG SHOW CARクラス』で、もう1つが『ACGオーディオカスタムクラス』だ。 最高峰の『ACG SHOW CARクラス』には、どんなド級カスタムマシンが登場するのか…。
『ACG SHOW CARクラス』にはその名のとおり、ショーカーコンディションの秀作カスタムマシンが集結する。毎年、ハイインパクトなクルマがエントリーし話題をさらうが、さて今年はどんなど派手なクルマが登場するのか。まずはそこのところが『ACG 2019』の大きな見どころの1つとなる。
そしてもう1つの『ACGオーディオカスタムクラス』は、『ACG』のメインカテゴリーとも言える、最大規模のクラスとなる。
ちなみに当クラスには、プロショップのデモカーはエントリーできない(そういったクルマは『ACG SHOW CARクラス』にエントリーする)。つまり『ACGオーディオカスタムクラス』は、一般ユーザーのための気軽なクラス、というわけなのだ。
で、今シーズンの『ACGオーディオカスタムクラス』には、以下の6つの部門が設定されている。「セダン/クーペ」「コンパクトカー」「軽カー」「ワゴン/ミニバン/SUV」「モーターサイクル」「ガールズ」。この中で特に注目したいのは「ガールズ」クラスだ。昨今、当クラスにはハイレベルなクルマのエントリーが目立つ。今年も傑作マシンが集う予感は大だ。
ところで今年から、『ACGワンポイントオーディオカスタムクラス』が新設された。当クラスへはどこか1か所自信のあるカスタムポイントがあれば、誰でもエントリーできる。エントリフィーも4000円とリーズナブルなので、お試し感覚で挑戦しても面白そうだ。
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(写真)『ACG 2018』の会場風景。
続いては、サウンド・コンペティション系のクラスを紹介していこう。『ACG』では音質系から音圧系までさまざまなサウンド競技種目がラインナップされている。 仁義なき音圧バトル『dB Drag Racing』も見応え十分!
中でももっとも濃厚なクラスと言えば、『dB Drag Racing』で間違いないだろう。音圧を叩き出すためだけに作り込まれた屈強なマシンが集い、時にはサブウーファーを飛ばしたり(ダメにしたり)、フロントガラスを破損させたりと、まさしく“肉弾戦”的なバトルがトーナメント方式で繰り広げられる。ちなみに当クラスには正式なルールブックも存在している。参戦に興味があれば、『ACGイベントサイトの『dB Drag Racing Japanルールブック2018』を要チェック。
次いでは音質審査系のクラスを紹介していこう。いくつかのクラスが用意されているが、『ACG』らしいクラスと言えばこちら、『Hi POWER Hi-Fiクラス』を挙げたい。当クラスでは「コンサートホールやライブハウスの興奮が再現できているか」が審査される。パワフルサウンドを信条とするカーオーディオ愛好家ならば、ぜひ腕試しをしてほしい。
対して、スタンダードなサウンドコンペに興味があるという方には、『サウンドファナティクスクラス』がおすすめだ。審査基準は、主催の“イース・コーポレーション”独自のものとなっているが、基本的には一般的なサウンドコンペと同様と思っていい。ただし、当クラスについては出場制限がある。「スピーカー、サブウーファー、パワーアンプのすべてにイース・コーポレーション取扱及び正規輸入品が使用されていること」という規定が設けられているのだ。該当するシステムを組んでいるなら、参戦のご検討を。
なお『サウンドファナティクスクラス』は今シーズンより、フロントスピーカーの金額によって4クラスに分けて審査される。7万円未満のスピーカー装着車が対象の「エントリークラス」もある。詳しくは「ACGイベントサイト」でご確認を♪
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(写真)『ACG 2018』の会場風景。
サウンドコンペ系のクラスはあと2つある。1つが『EMMAクラス』、もう1つが『FDSクラス』だ。前者は世界的なサウンドコンペで、特にヨーロッパとアジアで盛んに行われているものだ。日本では、世界統一ルールに基づいて『EMMA Japanルールブック2018/2019』が定められていて、それにより厳密に審査され、覇が競われる。これについても興味があれば「ACGイベントサイト」もしくは「JCACA(日本カーオーディオ競技協会)」公式WEBサイトでルール等をチェックしてほしい。 世界的なサウンドコンペ『EMMA』も開催!
『FDSクラス』はもうすっかりお馴染みだろう。クラリオンの『フルデジタルサウンド』システム搭載車によるワンメイク・サウンドコンペだ。年々その闘いはヒートアップしている。今年も一層白熱するはずだ。
なお、ここまでに紹介してきたクラスはすべて、『メインカテゴリークラス』に含まれている。『ACG 2019』に競技者として参加するためには、上記のうちのいずれかにエントリーする必要がある、というわけだ。
対して『アドオン(サブ)クラス』のみに用意されているクラスも3つある。『ミュージックSPLクラス』(音楽を流して音圧を測定するクラス)、『ステージパフォーマンスクラス』(文字どおり、ステージ前で愛車自慢ができるクラス)、『EMMA ESQL』、以上だ。
なお『EMMA ESQL』は昨シーズン、エキシビションとして実施され大いに盛り上がった。要は、外向きオーディオの音質審査競技だと思っていただければ分かりやすい。審査はステージ前で行われるのだが、観ているだけでもなかなかに楽しい。『ACG 2019』の各会場に足を運んだら、見逃すことのなきように。
さらには、当日エントリー(いずれかの『メインカテゴリークラス』にエントリーしている必要がある)により『日音協』も開催される(『in 中国九州』を除く)。こちらもステージ前で賑やかに行われるキラーコンテンツの1つ。必見だ。
以上が『ACG 2019』で実施されるコンペのすべてだ。初戦の『ACG 2019 in 東北』のエントリー締め切りは目前に迫ってきた。参加を検討している方は、一刻も早くご決断を。
『ACG』は、観に行くだけでも楽しめる。まだ1度も会場を訪れたことがないというのなら、今年こそはデビューを。ぜひに♪