オーリスに対して高音質で使い勝手の良いオーディオシステムをインストールした菅原さん。ラゲッジにはザプコのDSPやパワーアンプを整然とレイアウト。高音質のために必要なユニットを惜しみなく投入した。愛知県のLEROY(ルロワ)がインストールを手がけた。
◆ラゲッジのフロア下を目一杯使って
余裕のレイアウトでDSPやアンプを設置
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高音質はもちろん、使い勝手の良いシステムを作り上げたのが菅原さんのオーリス。システムの要になったのはザプコのDSPであるHDSP-Z16V AD-8Aだ。高機能なプロセッサーに加えてオーディオプレイヤーも内蔵した多機能モデルであり、これ一台でプレイヤー+DSPをこなしてしまうのでシステムがコンパクトになり、伝送ロスもなくなることから高音質にも貢献するという注目のユニットだ。
そんなザプコDSPをフロア下に設置したラゲッジは実用的でシンプルな作り込み。オーリスの広いラゲッジフロアを目一杯に使って贅沢にレイアウトしたユニット群が余裕のスタイルだ。中央にDSPをレイアウトし、両サイドには同じくザプコのパワーアンプであるZ-150.4APを2台インストールする左右対称のデザインとしている。ケーブル類の長さなども含めて、各ユニットの条件を等しくするには効果的なレイアウトと言えるだろう。フロアに設置したボードの上に各ユニットを設置し、配線も美しくまとめられてるのが見て取れる。
◆左右シンメトリーのレイアウトで
サウンド面にメリットある取り付けを実施
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ラゲッジで使用するユニット群の中心的なブランドはザプコだ。先にも紹介した通りオーディオプレイヤーを内蔵したDSPであるHDSP-Z16V AD-8Aを中央部にインストール。フロント3ウェイ+サブウーファーのシステムをコントロールするこのシステムの司令塔の役割を果たしているユニットだ。
その両脇にはザプコのパワーアンプであるZ-150.4APをレイアウトする。最近では珍しい大型ボディを持ったパワーアンプで、アンプ作りに定評のある同ブランドだけに信頼感も高い高音質モデル。ブラックボディにゴールドのプレートを備えたデザインも落ち着きとアピール度を兼ね備えている。フロア下に隠してしまうのがもったいないほどのデザイン性の高さだ。
さらにラゲッジにはサブウーファーが設置される。こちらはフォーカルのユートピアM SUB10WMをチョイス。フロントスピーカーにはディナウディオを用いているがサブウーファーにはフォーカルを組み合わせるのもオーナーの好み。帯域バランスに優れたサウンドを再現することができるコンビネーションとなった。
◆サブウーファーのシンプル設置など
使い勝手の良い荷室をキープするのもテーマ
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ウーファーボックスはラゲッジの保護パネルを設置した上に置かれる。車室内に直接音伝えるにも有利なこのスタイル、他のユニット類はすべてフロア下に収めてしまったこともあり荷室もほぼ純正に近い状態で利用できるなど、使い勝手を考えた作りでもある。
サウンド面でユニットに加えて各部のケーブル類にも細心の注意をはらっているオーナー。DSPからパワーアンプへのRCAケーブルなどにはハイクオリティで定評のあるM&Mデザインのケーブルを採用するなど、周辺機器のセレクトにも注目している。
さらに音楽再生のデバイス接続でも独特の構成を取る。ヘッドユニットにはサイバーXを用いて、ここにUSB入力を備えるが、ザプコのDSPも直接USBを接続して音楽再生することができる。そこでラゲッジの隅にはUSBケーブルが用意され、DSPへのUSB接続を可能にしているのも独特。大容量USBなどを接続しておけば、良く聴く曲をDSPに直接続、最新の曲はUSBを持ち込んでコクピットのサイバーXに接続するという使い分けも可能だ。
充実のユニットセレクトを行いつつインストール面はシンプルにまとめたこのクルマ。オーナーの思いが込められたインストールとなった。次回の後編ではディナウディオのユニット群を用いたフロント3ウェイの取り付けについて紹介して行くこととしよう。
土田康弘|ライター
デジタル音声に関わるエンジニアを経験した後に出版社の編集者に転職。バイク雑誌や4WD雑誌の編集部で勤務。独立後はカーオーディオ、クルマ、腕時計、モノ系、インテリア、アウトドア関連などのライティングを手がけ、カーオーディオ雑誌の編集長も請負。現在もカーオーディオをはじめとしたライティング中心に活動中。