2月10日から3日間にわたって開催された「大阪オートメッセ2023」には、ハイグレードなカーオーディオシステムが搭載されたメーカー&ショップデモカーも出展されていた。ここではそれらに積まれていた機材の陣容とサウンドインプレッションとをリポートしていく。
◆BMW M3 by フェリースソニード
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スウェーデンの実力ブランド「DLS」やイタリア発の「クワトロリゴ」のカーオーディオ製品を正規輸入している「フェリースソニード」は、BMW・M3を展示した。当車に積まれている主要機材は以下のとおり。パワーアンプはクワトロリゴで統一し、エクスプローラーワン、ヘリテージツー、ヘリテージスリーを各2台ずつ使用している。フロントスピーカーもツイーターとミッドレンジがクワトロリゴだ。そのサウンドは、クリアでシャープ。1音1音が繊細で粒立ちも良好。サウンドステージの再現性の高さにも良さが出ていた。なお同社ブースには、 DLSの薄型サブウーファーや車種専用のトレードインスピーカーといった新製品も展示され、来場したカーオーディオ愛好家の注目を集めた。
◆三菱アウトランダーPHEV by ジャンライン&パートナーズ
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ジャンライン&パートナーズは、三菱・アウトランダーPHEVを展示した(製作は福井県のマリノサウンド)。主な搭載機材は次のとおり。システムの核となるパワーアンプ内蔵DSPにはアークオーディオのPS8-50を採用。これにてコントロール&ドライブするスピーカーはすべてモレルだ。ツイーターがイレイトカーボンアルト、ミッドレンジがイレイトカーボンMM3、ミッドウーファーがイレイトカーボンMW6、そしてサブウーファーとしてイレイトリミテッドSW6を使用する。なお、パワーアンプ内蔵DSPは助手席の足元奥に、サブウーファーはリアドアに装着。つまり車両の実用性をスポイルしていない。その音はS/Nが高く高解像度。雑味がなくかつ温かみのある、豊潤なサウンドが展開されていた。
◆BMW X6 by イングラフ
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青森県の実力カーオーディオ・プロショップ、イングラフは、昨年に開催された主なカーオーディオサウンドコンテストで優秀な成績を収めた有名車、BMW・X6を展示した。当車に使用されている機材の顔ぶれは以下のとおりだ。ソースユニットとしてソニーのDMP-Z1を採用し、プロセッサーにはブラックスのBRAX DSPをチョイス。そしてパワーアンプにはクワトロリゴのトップエンド機、デシデリオを豪快に4台インストールしている。スピーカーはベンチャーオーディオとイートンの精鋭で構成する。試聴してみるとその音は至ってきめ細やか、そして力強い。各楽器の存在感やサウンドステージの立体感等、リアリティもすこぶる高い。ハイレベルなステレオサウンドを満喫できた。
◆ジャガーFタイプ・クーペ by AVカンサイ
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有名ショップ、AVカンサイはジャガー・Fタイプ クーペを出展した。使用機材の顔ぶれは次のとおり。ソースユニットとしてアイバッソオーディオの上位機を使い、プロセッサーには日本に上陸して間もない新進気鋭のハイエンドブランド、リゾルトのモデルをチョイス。パワーアンプはオーディオウェーブのモデルで固めた。フロントスピーカーにはZRスピーカーラボ等を採用し、サブウーファーはグラウンドゼロだ。またDC/DCコンバーターにはマイクロプレシジョンの新作を採用した。そのサウンドはしなやかでかつ生命力がみなぎる。細かな音にまで芯があり、凛としていて瑞々しい。楽曲の世界に引き込む力も高かった。いつまでも浸っていたいと思わせる充実したHi-Fiサウンドを堪能できた。