カーオーディオでは、最終的なサウンドクオリティを「サウンドチューニング機能」を使いこなすことでも上げられる。当コーナーでは、そのやり方を解説している。今回は、簡易的な「イコライザー」の活用方法について解説していく。
さて、前回の記事にて説明したとおり、「イコライザー」とは周波数特性の凸凹をフラットに整える(音源に収められているサウンドどおりの聴こえ方にする)ための機能でもあるのだが、簡易的なタイプの「イコライザー」ではそのような使い方を実行し難い。
例えば、「5バンドタイプ」や「7バンドタイプ」というような「イコライザー」がそれに該当する。そうであると、「周波数特性の凸凹をフラットにする」という使い方よりも、「サウンドに味付けを加える」という使い方をメインにせざるを得なくなる。
で、そのような使い方をしようとするときのお薦めの実践法が1つある。それは「プリセットデータを発展させる」というものだ。「イコライザー」には大抵、「プリセットデータ」が搭載されている。例えば、カロッツェリアの1DINメインユニットである『DEH-4600』では「イコライザー」は「5バンドタイプ」なのだが、当機では何も設定されていない「FLAT」以外に、「SUPER BASS」、「POWERFUL」、「NATURAL」、「VOCAL」、「DYNAMIC」、「VIVID」という計6種類の「プリセットデータ」が登録ずみだ。
なのでまずは、それぞれがどのようなサウンドなのかをざっとひととおり聴いてみよう。そうしてその中でもっとも気に入った設定を1つ選ぼう。
そうしたら、それがどのような「イコライザーカーブ(設定状態)」となっているのかをスマホで写真に撮るなりメモするなりして、それと同様の状態を好みで設定できる画面にて復元してみよう。
続いては、「5バンドタイプ」の各バンドの中でもっとも大きく操作されているバンドについて、そのバンドだけをプラス・マイナスのゼロのところに戻したり、逆側に大きく設定したりしてみよう。そうすると、そのバンドを操作することでサウンドがどのように変化するのかを確認できる。そしてその際にはその「プリセットデータ」の名称も鑑みると、そのように設定する意図や効果のほどをつかみやすくなる。
このようにすると、「イコライザー」の操作のコツが徐々につかめてくるはずだ。ぜひともお試しを。
今回は以上だ。次回はこの方法の楽しみ方についてさらに深く説明していく。お楽しみに。