鈴木亜久里が試乗インプレ!ブリヂストン「POTENZA SPORT」×ランボルギーニ『レヴエルト』、タイヤ開発に重要なのは | Push on! Mycar-life

鈴木亜久里が試乗インプレ!ブリヂストン「POTENZA SPORT」×ランボルギーニ『レヴエルト』、タイヤ開発に重要なのは

ブリヂストンが新車装着タイヤをランボルギーニに提供。鈴木亜久里氏は、雨の中の試乗を通じてタイヤのインプレッションを述べ、車とタイヤは別ではなく全てがパッケージだと語る。

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ブリヂストン「POTENZA SPORT」を装着したランボルギーニ『レヴエルト』と鈴木亜久里氏
  • ブリヂストン「POTENZA SPORT」を装着したランボルギーニ『レヴエルト』と鈴木亜久里氏
  • ランボルギーニ・レヴエルト
  • ブリヂストン「POTENZA SPORT」を装着したレヴエルトに試乗する鈴木亜久里氏
  • 鈴木亜久里氏
  • ブリヂストン「POTENZA SPORT」を装着したランボルギーニ『レヴエルト』と鈴木亜久里氏
  • 鈴木亜久里氏
  • ブリヂストン「POTENZA SPORT」を装着したランボルギーニ『レヴエルト』と鈴木亜久里氏
  • ブリヂストン「POTENZA SPORT」を装着したランボルギーニ『レヴエルト』と鈴木亜久里氏

ブリヂストンは、ランボルギーニのハイブリッドスーパースポーツ『レヴエルト』用に「POTENZA SPORT」をOEM採用、純正タイヤとして提供する。レヴエルトの日本上陸に合わせて、富士スピードウェイにてプレス向け試乗会が開催された。

POTENZAは、ブリヂストンが販売するスポーツドライブ向けタイヤ、およびモータースポーツで使われるレーシングタイヤのブランドだ。

試乗会の会場にはレーシングドライバーの鈴木亜久里氏の姿もあった。亜久里氏といえば、かつてホンダとのタッグでドライバーとして、そしてチーム監督としてF1に参戦していたことで知られるが、ブリヂストンのテストドライバーを務めていたこともある。F1参戦時にもブリヂストンのバックアップを受けていたこともあり、亜久里氏とブリヂストンは切っても切れない関係にあると言っていい。

そんな亜久里氏に、今回の「POTENZA SPORT」のインプレッションを聞いた。雨の中での試乗となったが、その実力は感じられたのだろうか。

◆「車にちゃんとあったタイヤ作りができている」

----:タイヤを含めた試乗の感想は?

鈴木亜久里氏(以下、亜久里):雨の中、何週か走っただけなので、ドライでのフルグリップした時のインプレッションがないが、雨の中だけで感じたことは、このクルマに合わせたタイヤ作りをしてるから、うまく車両特性をうまくカバーしている。

----:欧州のスーパーカーであるランボルギーニと、日本のメーカーであるブリヂストンがグローバルでのオフィシャルテクニカルパートナーシップを結んでいることについてどう思っているか?

亜久里:タイヤと車って別々のものじゃなくて、全てがパッケージで、その車に合わせたタイヤ作りをする。そういう部分では僕自身、最高のタイヤだと思っているから、そことコラボレーションするというのはすごいと思う。やっぱり素晴らしいタイヤを作ってくれるメーカーだと思うし、車にちゃんとあったタイヤ作りができている。

----:ウェットで感じられることはどんなところ?

亜久里:速いスピードになるのか(というところ)。でもタイヤはあれぐらいのスピードでは温まらないから、そこまで持っていけないものを、普通のタイヤだったら多分よれるけど、それはドライでも雨でも同じなので、その辺はすごくカバーできている。

----:マッチングを一緒に作り上げてというのは、どのように合わせていくのか?

亜久里:車の車重とか重量配分だとか、あとどのスピード域で車が走らせるかっていうことを考えてタイヤを作る。さっきちょっと話したんだけど、このタイヤの溝はすごく浅い。すごく浅くて、もうスリップゾーンも3mmぐらいのところにすることもある。

やはりタイヤのゴムを厚くすると、ゴムが動く。高速で走る上ではタイヤの動きと車が動いているのではなく、タイヤ(だけ)が動いて、ぐにゃぐにゃで不安定さを感じるんだけど、すごくカバーできているなと。この車に合わせた作りをちゃんとしている。

◆「大事なのは、クルマとタイヤは別じゃないということ」

亜久里:ブリヂストンはすごくトラクション重視のタイヤを作っている。だから横方向じゃなくて縦方向にすごい。そういうのはブリヂストンの伝統としてあるのかなとすごく感じる。でも、これぐらいハイトが低くなってくると難しいけれども。

大事なのは、クルマとタイヤは別じゃないということ。エンジンと車が別じゃないのと同じ。車の一部として一番その機能が発揮できるタイヤ作りをするのがタイヤメーカーの仕事だと思って。その辺はいろんな環境と状況だから、多分この車を日本のブリヂストンが作ったらもうちょっと違ったかもしれない。走る速度が違うから。

これ(POTENZA SPORT)ってランフラットになっているから、もうちょっと硬いかなと思ったけど、普通に走った時の硬さは全然感じない。せっかくならドライでも攻めてみたかったが、ちょっとそこは残念。今日はストレートで、ちょうどトップスピードで260km/hちょっとから走行。車もすごい安定しているから、もう全然そこでは何も問題を感じない。

----:硬さを感じないというのは、どういうタイヤによるものなのか?

亜久里:(タイヤだけじゃなく)車両でもね。(タイヤとクルマの)バランスの全体がフラットになっているから、初期の入りは絶対硬いはず。方向性がこんなに薄くしているからね。もうその辺はクルマもうまく表現していると思う。サスペンションの動きもよく考えられているから、同じサイズだからと言って違うタイヤを付けても全然雰囲気が違うと思う。

皆さん、ゴルフをやるかどうかわからないけれども、ゴルフのクラブってメーカーがすごいテストするわけ。シャフトを合わせるのに素人がフジクラの違うシャフトを勝手に付けたって絶対にかなうわけないんだから。それと同じで、ずっとテストしてできているタイヤを使うことが一番。そういう部分ではすごいマッチングできている。

《宮崎巧郎》

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