オーディオをインストールしてから運転するのが楽しくなったオーナーの櫻田さん。デミオには広島県のWarpsの手による渾身のカスタムインストールを施してサウンド面もデザイン面も最上級の仕上がり。前編の今回は完成度の高いラゲッジを紹介していこう。
立体感を強く感じさせるラゲッジ
大人っぽさを表現したデザインが見どころ
愛車のデミオに一気にカスタムオーディオを施した櫻田さん。先輩に誘われてはじめたオーディオも急激にレベルアップを果たした。
立体感と大人のムードを両立させるたラゲッジのオーディオボード。サブウーファーの面を奥に設置するなど3Dデザインも映える。
両サイドには外向きスピーカーとしてブラムをインストール。鳴りっぷりの良いスピーカーでアピール度も満点だ。
フロントからラゲッジルームまでのカスタムインストールをまとめて実施した櫻田さんのデミオ。音の良さはもちろんだが、デザインのインパクトも重視。リアハッチを開けたときにギャラリーが息を飲む魅せるインストールを施すことがテーマになった。ただしゴテゴテと飾り立てるデザインでは無く、大人っぽくスマートになおかつ立体感を際立たせるインストールをインストーラーにオーダーし、完成したのがこのラゲッジだ。
ブラムのスピーカーを使って外向きシステムを組んだラゲッジ。鳴りっぷりの良さで選んだのはブラムの165RX2と130RS。2セットのスピーカーをラゲッジの両サイドにレイアウト、さらに中央部にはJLのサブウーファーをインストールするバランスの良いデザイン。サブウーファーはフロアから一段下がった位置にバッフル面を設けることで奥行きを感じさせるデザインとした。パワーアンプもフロア面にただ埋め込むのでは無く、周囲のパネルから分離するようなデザインで変化を付けている。ブラック主体のスピーカー振動板とパワーアンプもフェイスパネルから、大人のムードを狙ったデザインが高いレベルで実現されているのが見て取れるだろう。
2セットの外向きスピーカーや
存在感のあるパワーアンプで見せる
パワーアンプには5チャンネルモデルのJLオーディオのRD900/5をチョイス。質の高い増幅でサウンドクオリティを高める。
サウンド面でもラゲッジのデザイン面でもキーアイテムになっているのがJLオーディオのサブウーファー・10W0v3-4。
ラゲッジの奥にはブラムの130RSをインストール。カーボンのバッフル面が美しくユニットを盛り上げている。
手前側には外向きスピーカーとしてブラムの165RX2をインストール。アクリルを使った処理も美しく決まる。
チョイスしたユニット群は車内での高音質とラゲッジオープン時の鳴りっぷりの良い外向きシステムを両立させるものだ。先にも紹介した通り外向きスピーカーにはブラムの2ウェイセパレートモデルである165RX2と130RSの2セットをチョイス。口径の違うミッドバスを使うことでデザイン面でも変化を付けているのも他ではあまり見かけない個性的なインストールだ。イベントに出かけた際にラゲッジオープンのインパクトを狙ったオーナー、デザインはもちろんサウンドでのギャラリーの驚きを想像して入念なシステムプランを立てた。
サブウーファーにはJLオーディオの10W0v3-4をチョイス。12インチサイズのサブウーファーは余裕の低音を量感たっぷりに再現する。フロントステージのスピーカーとして選んだフォーカルのユートピアMとのコンビネーションも良く、車内でのサウンドの質を高めるためにも一役買っているユニットだ。
そんなシステムをドライブするのがJLオーディオのパワーアンプ・RD900/5。その名の通り4チャンネルアンプに加えてサブウーファー用の1チャンネルを備えた5チャンネルモデル。現代では大型の部類になるパワーアンプはラゲッジでも独特の存在感を放っている。サウンドチューニングには同じくJLオーディオのTwk88を用いて詳細なセッティングを行ってる。
シルバーカーボンや人工スエードなど
多彩な素材を使って作り込まれたラゲッジ
サブウーファーは一段下がった位置にインストールされ、トップパネル部分にはアクリルを使ったショップのオーナメントを設置した。
2セットのブラムの2ウェイスピーカーを使ったが、ツイーターはこの位置にまとめてビルトインするのも印象的なデザイン。
ここまで手の込んだカスタムインストールながらトップ面は実はフラットでカバーを被せればこのように荷物も載せられる仕様だ。
ラゲッジのデザインを見ると多彩な素材を使い分けて変化に富んだデザインを施しているのがわかる。カーボン、シルバーカーボン、ブラックレザー、人工スエード、アクリルを要所要所で使い分けることで単一素材によるインストールでは絶対に出せない素材によるコントラストと立体感を表現する。サブウーファーの回りはそれが顕著な部分だ。バッフル面の上半分はカーボン素材でフィニッシュ、大して下半分はシルバーカーボンを使ったリング形状をデザイン。加えてパネル面には人工スエードを使って存在感を消している。
ラゲッジのトップパネルはベースはブラックのレザーで仕上げられているが、こちらも13cmスピーカーの回りはカーボン+人工スエードでバッフル面をデザイン、16.5cmのミッドバス側はアクリルと人工スエードをコンビで使うといった手の込んだデザイン。見れば見るほど入念に作り込まれたデザインは、手数の多さとは反比例して大人のムードに仕上げているのもモノトーンでまとめたカラーコーディネートと、デザインのまとまりの良さからだ。
立体感やデザイン性を求めたオーナーの望みにしっかり応えたラゲッジへのインストールデザイン。鳴りっぷりも見せる要素も満点の仕上がりでオーナーも大満足となった。次回の後編ではもうひとつのクライマックスであるフロントまわりを紹介しよう。
土田康弘|ライター
デジタル音声に関わるエンジニアを経験した後に出版社の編集者に転職。バイク雑誌や4WD雑誌の編集部で勤務。独立後はカーオーディオ、クルマ、腕時計、モノ系、インテリア、アウトドア関連などのライティングを手がけ、カーオーディオ雑誌の編集長も請負。現在もカーオーディオをはじめとしたライティング中心に活動中。