量販店でスピーカー交換程度をこなしていたオーナーの小向さん。勤めている会社の社長の影響でレベルの高いオーディオに触れ、その高音質に魅了される。青森のingraphに行くと高品質なフロント3ウェイスピーカーを選びレベルの高いシステム組みを開始した。
ハイエンドなオーディオに初めて触れ
試聴を通じて次元の違う高音質に驚く
以前からオーディオには興味があったというオーナーの小向さん、現在の愛車であるアルファードを手に入れたときには量販店に出向いてトレードインスピーカーを取り付けている。当時はそれで満足していたのだったが、その後、オーディオライフが大きく進化して行くことになる。
本格的にカーオーディオの魅力に引きつけられるきっかけになったのは小向さんが勤めている会社の社長の影響だった。
「社長のクルマにはハイエンドなオーディオが取り付けられていたんですが、あるとき“聴いてみる?”と誘われたんです。オーディオには興味があったので、すぐに試聴させてもらうことにしました」
すぐさま社長のクルマの運転席に座り込んでオーディオのスイッチをオン。音楽が再生され始めると、それまでの小向さんのカーオーディオに対するイメージが一変することになる。
「まったく次元の違う音だったんです。自分が知ってるカーオーディオのサウンドとは違う高音質だったのに驚きました。本当にこんな音の良いクルマに乗るのは初体験でした。特に高音がきれいに伸びてしっかりと出ている音はワクワクする感覚でした」
未知の世界だったプロショップに行き
いきなり充実のシステムを組むことを計画
社長のクルマを試聴してからというもの、オーディオと言えば量販店でスピーカーを交換する程度と考えていた小向さんの持っていたイメージは一変してしまう。
「自分も社長のクルマのようなオーディオを組んでみたいとすぐに思いました。自分のアルファードにどんなシステムを組めば良いんだろう、そんなシステムアップのプランを考え始めたのは試聴の直後からです」
システムのこと、取り付けのことなどを具体的に進めたくなった小向さんは、社長にオーディオを取り付けたショップを聞いた。こうして青森にあるプロショップのイングラフを紹介される。
「といってもオーディオのプロショップは自分にとっては未知の世界でした。最初はちょっと入りにくいかも? と思ったんです。しかし社長の紹介だったのもあって、すんなり溶けこめたので良かったです」
一気に盛り上がったオーディオ熱。小向さんはオーディオ用のインストール予算はまったく予定していなかった。しかし、もともと他のカスタムの資金として貯めていた予算があったので、それをオーディオのインストールに回すことにした。
「少しずつステップアップするのではなく、どうせやるならば一気に良いものを作りたいと思っていたので、カスタム用に用意していた予算を使って思った通りのシステムにしようと考えました」
試聴して影響を受けたクルマに装着されていた
ブラムのスピーカ群を3ウェイで使い高音質を狙う
イングラフに行って真っ先に相談し始めたのはスピーカー。どんなスピーカーを取り付ければ良いのか、どうすれば好みの音に仕上がるのかなど、分からないことだらけで相談は進んだ。
「ショップでは“音の良いスピーカーはどれですか?”といった質問をして、それに対していろいろと説明や提案を受けました」
しかし、さまざまな選択肢を提案されて、ターゲットを絞りきれなくなって行くオーナー。そこで原点に戻って、自分が良い音だと感じたのは“社長のクルマの音”だったことを思い出す。
「最初に聴いた社長のクルマに音がスゴく気に入ったので、同じブランドのスピーカーを使うのがもっとも近道なんじゃ無いかと思い始めたんです。それでスピーカーはブラムに決めました」
こうしてオーナーがチョイスしたのはブラムのスピーカー群。しかもいきなりフロント3ウェイを組むことにした。ミッドバスには16.5cmユニットのWS6.300、ミッドレンジは80mmユニットのMS3.55、トゥイーターにはTS28を組み合わせることにした。これらはブラムの中でも上級グレードにあたるシグネチャー・シリーズのモデル群で、オーナーが望んだ高音質を狙ったセレクトとなった。 “やるなら一気に良いシステムを組みたかった”というオーナーの意向に沿ったシステムデザインとなった。
社長のクルマに影響を受けた小向さん、プロショップを紹介されると怒濤の勢いでシステムアップを開始、一気にレベルの高いシステムを組むことが決定。次回の後編では取り付け以降のストーリーについて紹介して行くこととしよう。
土田康弘|ライター
デジタル音声に関わるエンジニアを経験した後に出版社の編集者に転職。バイク雑誌や4WD雑誌の編集部で勤務。独立後はカーオーディオ、クルマ、腕時計、モノ系、インテリア、アウトドア関連などのライティングを手がけ、カーオーディオ雑誌の編集長も請負。現在もカーオーディオをはじめとしたライティング中心に活動中。