「派手さを抑える」「大人のインストール」をキーワードにした山中さんのRAV4。北海道のAUDIO.VISUAL.SECURITY FISTがフロントステージにはブラムのスピーカーを使ってアウターバッフルを組むなどしてスタイリッシュなデザインを作り上げた。
派手さを抑えた大人のインストールを実践
細かな造形が込められたアウターバッフルが見事
レジャーカーとオーディオの両立を目指したRAV4。ダイヤトーン・サウンドナビとブラムのコンビで高音質を実現した。
ブラムのS165.85Aのミッドバスをインストールしたドア。アウターバッフルのデザインは純正にフィットするスマートな処理。
アウターバッフルにはプレスラインの処理やブラムロゴのエンブレムを取り付けるなど細部の処理も入念。
実用性とデザイン性を両立させたラゲッジインストールを前編で紹介した山中さんのRAV4、フロントステージはカスタムコンセプトである「派手さを抑えた大人のインストール」を忠実に実行したインストールとなった。コクピットまわりにはブラム・シグネチャーシリーズの2ウェイモデルであるS165.85Aをシンプル&スマートに取り付けているのが印象的。しかし細部の作り込みを見ていくと“大人のインストール”とオーナーが形容するように、純正と違和感核融合する上でオリジナルの造形がしっかり込められているのが見て取れる。
その象徴的なポイントがドアのアウターバッフルだ。ブラムのS165.85Aの165mmのミッドバスユニットをインストールするバッフル形状に注目。純正のドアパネルが持つフォルム&プレスラインをうまく踏襲しつつ、限られたスペースにピタリとフィットさせるデザインに仕上げているのが見どころだ。
バッフルは最小限の厚みでインテリア側への影響を抑えている。ただしバッフル表面はシンプルながら部分的にプレスラインを加えて変化を付ける。さらにブラムのエンブレムを配置するなど、見せるデザイン処理も配置している。スピーカーの存在感はもちろん、アウターバッフルとのセットで見せるドアを作り上げた。
ライトグレーで仕上げたAピラーに
ブラムのツイーターをビルトインする
コクピットはオーナーの望み通り派手さを抑えた処理で純正イメージを崩していない。ただしドアとAピラーのスピーカーが主張する。
Aピラーにはブラム・シグネチャーシリーズのS165.85Aのツイーターをビルトイン取り付けする。
ツイーターの周囲には音の反射を考慮した造形が施され、リスナーへ最適な音を届ける設計とした。
もうひとつのインストールポイントとなったのがAピラー。こちらはブラムS165.85Aのツイーターをビルトイン取り付け。定番の取り付けスタイルながら、ライトグレーの人工スエードを使った表面フィニッシュで純正インテリアとのカラーコーディネートも決まる。“派手さを抑える”というオーナーの願い通り、純正インテリアに融合させつつ、さりげなくAピラー&ツイーターの存在感をアピールするという作り込みになった。
ツイーターにはしっかり角度付けが施され、ツイーターグリルの周辺には滑らかにピラー面につながる切り欠き処理を施すなど、音に対する繊細なインストールも施されているのがわかる。オーディオカーであることの主張もしっかりこなしつつ、派手さを抑えるという当初の目的もこなす絶妙なさじ加減と言えるだろう。
コクピットはドアのアウターバッフル、Aピラーのツイーター、さらにはダイヤトーン・サウンドナビをビルトインするダッシュパネルまわりなど、いずれも落ち着いたデザイン処理が完成する。ラゲッジ同様にスマートな普段使いが可能で、なおかつ高音質というオーナーの望みが反映されたインストールに仕上がった。
ダイヤトーン・サウンドナビの調整機能で
多ジャンルに渡るライブラリーを美しく再生
ダイヤトーン・サウンドナビNR-MZ300PREMIをヘッドユニットにチョイス。フロント2ウェイは内蔵アンプでドライブする。
主な音源として用いるのはiPod。好みの曲を詰め込んでポータブルプレイヤーとしても活躍する。
グローブボックス上部にはブルーのイルミを間接照明で用いる。車内の各所に使われているブルーのイルミと合わせた処理だ。
ヘッドユニットにはダイヤトーン・サウンドナビのNR-MZ300PREMIをチョイス。フロント2ウェイはサウンドナビの内蔵アンプでドライブするというシンプルなシステムデザインを採用している。もちろん音調整はすべてダイヤトーン・サウンドナビが担当する。
音源として主に用いるオーディオプレイヤーはiPod。ダイヤトーン・サウンドナビに接続して、お気に入りの曲を再生。普段からポータブル機としても使っているiPodなので楽曲も共通で楽しめるのも手軽なシステム。サウンド面のコンセプトにあげている「ジャンルに偏らず、すべての曲で美しい音」を狙ったのは、オーナーが聴く曲が多ジャンルに渡っているため。さまざまな曲調のサウンドを車内でフルに楽しむための仕様が完成した。
最近お気に入りのOfficial髭男dismやYOASOBIなどを中心に、快適なドライブミュージックを楽しむオーナー。狙い通りのデザインで高音質化を実現した愛車で、存分にカーライフを楽しんでいる。
土田康弘|ライター
デジタル音声に関わるエンジニアを経験した後に出版社の編集者に転職。バイク雑誌や4WD雑誌の編集部で勤務。独立後はカーオーディオ、クルマ、腕時計、モノ系、インテリア、アウトドア関連などのライティングを手がけ、カーオーディオ雑誌の編集長も請負。現在もカーオーディオをはじめとしたライティング中心に活動中。