走りを求めて購入した日産『スカイライン』だったが、先輩の影響からオーディオにどっぷり魅入られた錆(金ヘンに青)谷さん。デザインにも徹底してこだわりたかったことからトランクには手の込んだカスタムインストールを望んだ。広島県のWarpsがそれに応えて腕を振るっている。
◆魅せるインストールを実践したトランク
その出来映えを見て思わず笑みがこぼれる
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走りの良さから手に入れたスカイラインだったが、先輩の影響からオーディオに注目したオーナー。まずはフロンスピーカー交換から始めて、ついにはトランクルームをカスタムインストールするところまで進化していった。
そうして完成したのがこちらのトランク。パンチシリーズのサブウーファーを複数発組み込み、さらに中高域用のスピーカー群にはロックフォード・マリーンのスピーカー群をチョイス。パワーアンプには同じくロックフォードのパワーシリーズを組み込んで充実のシステムとなった。
トランクルームのデザインは立体的でショーアップ要素満点の作り込みとなった。オーナーが「魅せるインストールを作りたかった」というだけに素材、レイアウト、細部のデザインとどこを撮ってもハイクオリティなインストールとなった。完成したトランクを見ると「ついついニヤニヤしてしまう」というほどオーナーもお気に入り。
フロアや前面ウォールにサブウーファーをインストールし、両サイドにはマリーンのコアキシャルをインストールするレイアウトが重厚。シルバーカーボンを効果的に使ったデザイン処理もこのラゲッジのハイライトとなるポイントだろう。
◆アイキャッチとなるマリーンのコアキシャルや
複数のサブウーファーのインストールが見どころ
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トランクルームに用いるユニット群はロックフォードで統一される(フロントスピーカーも含めてロックフォードを用いている)。中でもオーナーが注目するのが外向きスピーカーとして機能するマリーンのコアキシャルスピーカーであるPM282Xだ。20cmミッドバスを備えたコアキシャルモデルで、中低域から高域までをクリアに再生する。ホワイトのグリルはマリーンモデルらしいカラーリングだ。
低域再生をカバーするのが前面ウォールに組み込まれるパンチP1のサブウーファー×2発。シルバーカーボンのバッフルを組んでインストールされるスタイルを採用しトランクリッドを開けた際のアピール度は満点。さらにフロア側には同じくパンチシリーズのサブウーファーであるP3がインストールされる。フロアのデザインを決める要素にもなっているユニットだ。
中央にベースパネルをしつらえて設置されているのはロックフォードのパワーアンプであるT1500-1db。パワフル&ハイクオリティで定評のあるこのユニットをサブウファーのドライブに用い、サウンドクオリティを上げている。インストール的にも左右対称のレイアウトや、複数の素材を組み合わせた手の込んだデザイン処理で、奥行きと立体感を引き出しているのも見どころだ。
◆シルバーカーボンに加えてキルティングなど
複数の素材を組み合わせるデザイン処理が光る
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魅せるインストールを目指してトランクルームのカスタムを始めたオーナー。でき上がったデザインはオーナーも息を飲むほどの絶品ぶりだったという。まずはインストールに用いる素材選びにアイデアが込められた。シルバーカーボンを随所に使っているのに加えて、フロアの一部にはキルティング素材を用いるのも独特。さらにマリーンのスピーカー群の取り付けベース部にはわずかにブルーの生地を使ったマウントを設けているのも見どころ。ボディカラーとの共通性を感じさせるカラーセレクトになっている。
大量のユニット群を凝縮してインストールしたトランクルーム。しかも複数の素材を組み合わせた派手なデザインを投入。まとめるのが難しいそんな環境をうまく整理整頓し、スマートで統一感あるデザインへと昇華させている。これは数多くのカスタムインストールを手がけるワープスならでは技術力の高さ故だろう。
「クルマは隅々まできれいにして乗りたい」そんなオーナーの思いが込められたトランク。オーディオインストールにおいてもきれいでカッコいいデザインの投入は外せなかった。次回の後編ではコクピットまわりのインストールについて紹介して行くこととしよう。
土田康弘|ライター
デジタル音声に関わるエンジニアを経験した後に出版社の編集者に転職。バイク雑誌や4WD雑誌の編集部で勤務。独立後はカーオーディオ、クルマ、腕時計、モノ系、インテリア、アウトドア関連などのライティングを手がけ、カーオーディオ雑誌の編集長も請負。現在もカーオーディオをはじめとしたライティング中心に活動中。