「カーオーディオDIY」に興味を抱くドライバーが増えている。そういった方々に向けて、それを実行する上での“勘どころ”をレクチャーしている当連載。まずは「スピーカー交換」をテーマに据えてお贈りしている。
最初に、DIYで取り付けやすいスピーカーの見極め方を解説している。なおスピーカーを選択する上で1点、非常に重要なポイントがある。それは、「ドア内部に収まるかどうか」だ。市販スピーカーは製品によって厚みが異なるが、厚すぎるモデルを選んでしまうとドアの内張りパネル内に収められない。となるとDIYでの取り付けが難しくなる。
なのでスピーカー選びをする際には、できることなら愛車のドア内部のクリアランスを確認しておきたい。
となると、ドアの内張りパネルを外す必要があるのだが……。
実を言うと、この作業が「スピーカー交換」を行う上での最初の山場となる。慣れればなんてことはないのだが、初めて行うドライバーにとってはハードルは低くない。なお当作業は、実際にスピーカーを交換する際にも必須の作業となるので、早い段階で1度経験しておいた方が良い。その観点でも、内部のクリアランス確認には意義がある。
ところで、パネルの固定方法は車種ごとで異なる。なのでまずは、愛車のドアパネルがどのように固定されているのかその構造を知る必要がある。ネットで検索するかディーラーにて教えてもらうかして情報を得よう。
ちなみに車両のドアパネルは、何か所かに「隠しネジ」が使われていることが多い。例えばドアハンドルの内側にある。そういった場所をよくよく見ると、小さな丸いカバーっぽいパーツがはめ込まれていたりする。そうであったらそのパーツをドライバーや内張り外し等の工具を使って外すと、ネジの存在を発見できる。まずはそういった「隠しネジ」をすべて取り外す。
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で、大概のパネルはそれ以外はクリップで固定されているので、パネルの下側を手前に強く引っ張るとパネルを浮かせられるはずだ。ただし、この作業は結構緊張する。ある程度大きな力を加えないと外せず、しかし力を加える方向等を間違うとクリップを破損しかねない。さらにいうと「隠しネジ」をすべて取り外せていない場合には特に、ドアパネル自体を破損しかねない。くれぐれもご注意を。
そうしてパネルの下半分くらいを浮かせられたら今度は、パネルを上に持ち上げるようにして上部のひっかかっている部分を外す。こうするとパネル全体を浮かせられる場合が多い。
なお、この段階でパネルを浮かせ過ぎないように気を付けよう。なぜならパワーウインドウの配線等が繋がったままになっているからだ。なのでパネルを浮かせられたら配線等を確認してカプラー等を外していく。ここのところも重要な注意ポイントだ。
さて次回は、内部のクリアランスの測定方法を紹介する。乞うご期待。