さまざまなジャンルの曲を高音質で聴くためバランス重視の音作りを目指した北川さん。愛車のカローラツーリングにはDEERのスピーカー群をインストールして望みの音を完成させる。デザイン面も含めて滋賀県のウイニングで質の高い取り付けを実施した。
◆独特の質感を持つミッドバスをドアにアウターバッフルで取り付ける



フロントステージにはこだわりいっぱい。オーナーの北川さんが愛車のサウンドに求めたのは「色々なジャンルの曲を高音質で聴くためにバランスの良い音」。そのためにセレクトしたスピーカーがDEERブランドの3ウェイだった。
これまでにも他ブランドのハイエンドスピーカーを使っていたことがあった北川さんだったが、DEERのスピーカーを試聴した際にそのバランスの良さに魅了される。インストールにもこだわって、スピーカーの能力を目一杯引き出すことを徹底する。
ミッドバスの取り付けはドアへのアウターバッフルを採用、取り付けたユニットはDEERのRCX170。パルプ系に特殊処理剤を含浸させた独特の風合いを持つ振動板も同モデルの特徴。フェイズプラグは真ちゅう削り出し+ニッケルクロムメッキを施したものであり、フレーム部分も含めてそのたたずまいからも高級感が伝わってくるモデルだ。
そんなミッドバスはドアポケット部分を生かした状態で、純正スピーカー取り付け位置周辺をスマートに加工してアウター化。純正のドアラインを崩すこと無くフィットさせているのも上質だ。
◆個性的スタイリングのトゥイーターとミッドレンジ
Aピラーのデザイン性の高さもコクピットの見どころ



コクピットへのインストールデザインの中でもオーナーのお気に入りのポイントになっているのがAピラーへのツイーター/ミッドレンジのインストール。ユニットはDEERのRCX050(ツイーター)/RCX080(ミッドレンジ)を用いて、先に紹介したドアのミッドバスと共にDEERブランドのフロント3ウェイを完成させている。
カローラツーリングのAピラーはかなり傾斜した形状で、手前側にツイーター、奥にミッドレンジを設置するスタイルが取られた。ツイーターはグリルもあり埋め込みサイズはミッドレンジに近いサイズであり、2つのユニットが並ぶデザインはバランスも良い。ツイーター(RCX050)はグリルがあって見えにくいがカーボン振動板を採用。美しく輝くフランジ部は真ちゅう削り出し+ニッケルクロム仕上げとされている。コクピットを彩るデザイン上のアイコンにもなっているのがわかるだろう。
その奥にインストールされるのがミッドレンジ(RCX080)。その名の通り80mm径のユニットであり、振動板にはミッドバスと同じパルプ系に特殊処理剤を含浸させた素材を採用して音色の統一を図っている。取り付け角度にも細心の注意が払われ、明快なフロントステージを現出させるキーユニットにもなっている。
後席シート後方にはサブウーファーであるDEER RJ250を2発インストールする。フロント3ウェイに加えてサブウーファーにも同ブランドを投入し、低音から高音までのサウンドを統一。取り付け面には鮮烈なレッドを使って車室内を彩っているのも見どころだ。
◆センターコンソールを加工して埋め込んだ
auneのコントローラーまわりが美しく機能的



コクピットへのインストールはここまで紹介してきた3ウェイスピーカーのハイレベルな取り付けスタイルで、個性的で高品質な仕上がりを見せているこのクルマ。しかし、さらにオーナーのもうひとつのお気に入りポイントとなったのがセンターコンソールにビルトイン取り付けされるauneのコントローラー。元々はドリンクホルダーだったスペースを利用してパネルをワンオフした。センターコンソールに美しくマッチする取り付けスタイルは美しく、シルバーのコントローラーが純正コンソールにマッチしている。
さらにブラックスのダイレクターはコンソール前部に角度を付けてインストールされている。表示部の視認性や操作パネル/ノブの操作性とデザイン性を両立させる取り付けになっている。
オーディオプレイヤーからDSP、パワーアンプ、スピーカーにいたるまで、オーナーが徹底して厳選したハイエンドなユニット群を投入して完成させたカローラツーリング。狙い通りのバランスの良いサウンドとし現時点での完成形の音を作り出した。しかしベテランユーザーの北川さんは、さらに良い音を目指しているようで、すでに次なるグレードアップを計画中だ。
土田康弘|ライター
デジタル音声に関わるエンジニアを経験した後に出版社の編集者に転職。バイク雑誌や4WD雑誌の編集部で勤務。独立後はカーオーディオ、クルマ、腕時計、モノ系、インテリア、アウトドア関連などのライティングを手がけ、カーオーディオ雑誌の編集長も請負。現在もカーオーディオをはじめとしたライティング中心に活動中。