ラゲッジにインストールされたヴァイブオーディオのウーファーボックス。16.5cmユニットを搭載したコンパクトなユニットをステレオで設置する個性的なシステムを投入。栃木県のlc sound factoryのアドバイスを受けつつ完成させた独自スタイルだ。
◆ラゲッジに設置されるヴァイブオーディオ製の
コンプリートウーファーボックス×2台が印象的
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このクルマのラゲッジを見ると、個性的なサブウーファーシステムが目に飛び込んでくるだろう。用いているサブウーファーはオーディオメーカー製のコンプリートボックス×2個だ。具体的にはヴァイブオーディオの16.5cmユニットを用いたウーファーボックスであるCVENV6S-V4を2台、これをステレオで用いているのだ。
この16.5cmの小径スピーカーを用いたコンプリートボックスを導入したオーナーが、そのサウンド&コストパフォーマンスの高さから好印象を持ち、もう一台買い増してステレオ化したのがこのスタイル。フロア形状に合わせたパネルを敷き、その左右端にそれぞれのボックスを固定する構造を採用。メーカー製のボックスらしく小径ユニットニットを感じさせない豊かな低音再生が可能だ。
ボックスは350×220×220mmの小型設計ながら、バスレフ構造の採用やボックスの内部設計にも徹底してこだわった作りで、均整の取れた低音再生が可能な点もオーナーもお気に入りだ。既製品のボックスをこのように組み合わせて用いるスタイルは希少なスタイルだが、アイデア次第で充実の低音再生が可能なシステムでもあることが証明されたチョイスと言えるだろう。
◆パワフルなパワーアンプに加えて
キャパシターで電源部の強化も施す
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サブウーファーユニットとして用いるのは先にも紹介したヴァイブオーディオのCVENV6S-V4。16.5cmユニットを用いたウーファーボックスで小口径サブウーファーならではの歯切れの良い低音サウンドを再生するのが特徴。しかも同じユニットを2台用いてステレオで接続されるため、低音のステレオイメージもしっかり再生するのも特徴だ。
そんな2台のサブウーファーをドライブしているのがグラウンドゼロの4チャンネルパワーアンプだ。サブウーファーを設置しているパネルの中央部にインストールされ、デザイン面でも放熱対策面でも有利なスタイルとしているのも見どころ。左右対称のインストールスタイルで収まりの良いラゲッジデザインを作っている。
さらにパワーアンプの電源部に余裕を持たせるためのサポートアイテムとして設置されているキャパシター。ユニットにはキャパシターとして定評のあるBAラボのBE-101をチョイス。パワーアンプへの瞬発的な電源供給を可能にし、音の立ち上がりのシャープさ・音源の再現性の高さを備えた。オーナーが目指すハイファイサウンドには欠かせない要素のひとつになった。
◆ラゲッジの積載性を確保するため
2台のパワーアンプはシート下に設置
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ラゲッジをなるべくスッキリさせたいというオーナーの意向から、フロントスピーカーをドライブするパワーアンプ群はシート下にまとめてインストールされている。用いたユニットはフロントのツイーター/ミッドレンジ用にモスコニのGLADEN ONE 130.4をチョイス、さらにミッドバス用にはレインボーのBeat4をいずれもシート下に収めている。アクアのシート下にピタリとユニットが収まっているが、これは事前にシート下のサイズを計測して計画的にシステム導入した結果。省スペースであることに加えてスピーカーまでの距離も近くなりケーブル長の面でも有利になるシート下設置、いくつものメリットを備えた取り付けはオーナーのこだわりでもある。
ラゲッジには趣味のロードバイクに関する荷物を載せるため、最小限のユニットのインストールに抑えることを計画したこのアクア。しかし、さらに将来的にはラゲッジをフラット形状にリメイクして、よりロードバイク関連の荷物の積載性を高める計画。もちろんオーディオシステムの高いレベルでの両立を目指す予定だ。
ユニットのブランドを組み合わせたフロント3ウェイや既製品ボックスを使ったサブウーファーシステムなど、個性的なシステム構成で独自路線のオーディオを完成させた山縣さん。高音質と積載性を実現するシステム&インストールを今後もますます進化させていく予定。次なる進化が楽しみなクルマとなった。
土田康弘|ライター
デジタル音声に関わるエンジニアを経験した後に出版社の編集者に転職。バイク雑誌や4WD雑誌の編集部で勤務。独立後はカーオーディオ、クルマ、腕時計、モノ系、インテリア、アウトドア関連などのライティングを手がけ、カーオーディオ雑誌の編集長も請負。現在もカーオーディオをはじめとしたライティング中心に活動中。