ドレスアップ志向のオーディオインストールからスタートした廣岡さんだったが、今ではすっかりハイファイオーディオにどっぷり。狙い通りのサウンドを引き出す高品質なシステム選び&取り付けを静岡県のレジェーラで実施し、コンペでも勝てるサウンドを作る。
◆オーディオコンペでも勝てる高音質化を目指す
ラゲッジにはサブウーファーとデザインパネルを装備



すでに15~16年の歳月を掛けて進化を続けてきたオーディオシステム。もともとはドレスアップの一貫としてオーディオをはじめた廣岡さんだったが、近年はすっかり音質派になり、オーディオコンペにも積極的に参加して、常に上位を狙う実力派に成長している。
そんな廣岡さんが愛車のホンダ『オデッセイ』に込めたシステムが見どころ満点の仕上がりとなった。狙ったサウンドは「女性ボーカルをきれいに聴くこと」だった。サウンド面の根幹となるフロントステージに関しては次回の後編で紹介することとして、今回はラゲッジまわり~キャビンのサブウーファー&パワーアンプ類のチョイス&インストールについて紹介して行くこととした。
ラゲッジにはパネルで処理した上で中央部にモレルのサブウーファーであるウルティモTi104をフラットにインストール。グリル部分には人工スエードを施したデザインで、リアハッチを開けた際の上質感もしっかりとキープ。また両サイドのパネル面にはブランドロゴなどを配したパネルをビルトインして、ドレスアップ要素も込める。床下スペースには力を入れている電源強化のためにサブバッテリーを設置するなどムダの無いインストールを実施した。
◆シート下にパワーアンプを省スペース取り付け
高音質とスペース効率を両立させた作り込み




パワーアンプ類にチョイスしたのはシンフォニ・クワトロリゴ。コンペで勝てる高音質を追求し、音の良いパワーアンプを探し求めている中で見つけ出したのが同ブランドだった。特にA級増幅のモデルはその高音質ぶりにシビれたという。「これまではコンペでベスト5止まりだったところを、このアンプを使うことでベスト3以上を目指せると思いました」とオーナーが語るほどの思い入れ満点のユニットとなった。
取り付け面ではシート下をうまく使ったインストールが見どころとなった。助手席の下にはA級モデルであるプレシジョン ツーをインストール。ユニットをそのまま取り付けるのでは無く、カバーを施して後席乗員からもしっかりとプロテクトしている。
一方の運転席下にはサブウーファー用のパワーアンプであるヘリテージ スリーをインストール。こちらも助手席同様にカバーを施す。いずれもインテリアにマッチするデザインとして後席の足もとスペースを違和感なく仕上げている。
お気に入りのパワーアンプを用いるシステムとしたが、設置場所を工夫することで複数台のパワーアンプをコンパクト&スマートに収めているのも特徴。普段使いをスポイルすること無く、コンペでも通用する高音質を手に入れたインストールと言えるだろう。
◆DSPまでもシート下にビルトイン取り付けを実施
電源強化も本格的でパワフル&クリーンな供給が可能


プロセッサーにはブラックスのハイエンドモデルであるブラックスDSPをチョイス。このユニットは助手席のパワーアンプを設置したスペースの前部にラックを組んでインストールしている。わずかな隙間をうまく使ってDSPをインストールすることでスペース効率を最大限に活用しているのがわかる。ブラックスDSPはコントロール性能の高さはもちろん高音質であることもチョイスの理由だという。
また、パワーアンプへの電源供給面にも力を入れる廣岡さんは、電源部にはアクソンデータマシンのシステムを導入し、パワーアンプの駆動をクリア&パワフルにサポートしている。こだわりのパワーアンプ選びを実施した上で、それらのユニットのパフォーマンスを最大限に発揮させるための安定したクリーン電源でさらなる高音質化を狙った。
コンペをにらんだハイエンドなシステムを組み上げた廣岡さん。次回の後編では好みのサウンドをつくりあげるキーワードになったフロントスピーカーのシステム&取り付けについて紹介して行くこととしよう。
土田康弘|ライター
デジタル音声に関わるエンジニアを経験した後に出版社の編集者に転職。バイク雑誌や4WD雑誌の編集部で勤務。独立後はカーオーディオ、クルマ、腕時計、モノ系、インテリア、アウトドア関連などのライティングを手がけ、カーオーディオ雑誌の編集長も請負。現在もカーオーディオをはじめとしたライティング中心に活動中。